大型木造の構造に関わる木質材料としてLVLとCLTが注目を集めている。
詳しくは各協会のHPで確認して頂きたいが、簡単に特長を言うと、LVLは単板積層材と言われてロータリーレースによって桂剥きにされた木材を何層にも重ねてプレスしたものとなる。言わば合板の延長のようなものだ。
CLTは直交集成板と呼ばれラミナと言われる比較的寸法の小さい製材を縦方法・横方向に伸ばすことでひとつの面を構成するものとなる。言わば集成材の応用となるようなものを想像してほしい。どちらも大きな特徴は寸法を自由に(製造機械の限界まで)造れることだ。
様々な大きさの材を造れることにより、大型木造建築にも適用できる部材となる。両者は似たような性質のものだが、現状ではLVLが一歩先に進んでいるような形となっている。
というのも、LVLは実は新しい部材ではない。昭和53年に既にJAS化されており、現在でも窓枠などの内装部材や家具などに使われている。対してCLTは、近年ヨーロッパで使われてる構法を日本に持ち込んだこともあり、これまでJAS化されていなかったが、平成26年1月よりJASが施行されることとなった。
どちらの部材も協会等で耐震や防火などの研究が行われており、大型木造に使用するための準備が進められている。その中で、材料同士の接合方法としてビスが注目されている。